ゆるくつながる
クラスの結び付きが強いのはすごいこと。
ただ、その強さが集団で終わっては意味がない。
そういう集団を作れる「個人」を育てると言うイメージが大切。
そういう意味で、繋がりは強く「見える」ぐらいの気持ちでいたい。
繋がりは実はゆるいけど、
いつでもどこでも集団を作れる個の集まり。
そういう個人を育てるのために、
協働での課題解決が必要なのだ。
そしてその最後は必ず個に返すこと。
そういうことをしたい。
教師の仕事
教師の仕事は「上手に教えること」ではない。
「学びを掴み取らせること」
そして、
「学び方を掴み取らせること」
そういう黒子的なことこそ、
教師の役割である。
演者じゃないなぁ。
どちらかといえばディレクターとかプロデューサーとか、そういう立ち位置。
これからの体育の在り方
体育の目的って何だろう?
そもそも,小学校で体育はなぜ必要なのだろう?
それを考えたときに,
今の時代に合った体育の目的があるということに気付いた。
今の時代,会社でのプロジェクトの在り方が変わっているという記事を以前読んだことがある。
今までは,決まった「長」がいて,その人がプロジェクトの全てのかじ取りをし,メンバーに指示を与えるような方法だった。
しかし,今は違う。まず,リーダーはプロジェクトごとに変わる。つまり,リーダーにもフォロワーにもなるわけである。
そして,プロジェクトメンバーの協働によってプロジェクトが成り立っていく。リーダーのトップダウンではないのである。
トップダウンの時代は終わり,協働の時代なのである。
今の職場の20代を見ても,その匂いは強く感じる。
さて,その視点から体育を捉えると,
これからの体育に求められるのは,
トップダウンによる技能向上ではなく,
協働によって課題解決しながら技能向上していくことだと私は考える。
つまり,今までのように教師主導で技能ポイントを教え,
「技」をできるようにするということはあまり効果的とは言えない。
もちろん,技をできるようにするためには教師主導が最も効果的と言えるかもしれない。
しかし,今の時代に求められるものとしては効果的ではないのである。
いかに「協働的課題解決」を実現させていくのか。
鍵はそこにあるのではないだろうか。
こうなると,教師の役割も大きく変わる。
「教える人」ではなく,「ファシリテーター」の要素を高くする必要がある。
いよいよ,教師の「知識だけではない力量」が試される時代なのだろう。
こういう視点で体育授業を捉え直すことで,
筋の通った体育が実現できそうな気がする。
算数 4年 「倍の計算」(割合)の授業について
算数4年「わり算の筆算」の単元には,「倍の計算」の小単元がある。
使用教科書では,
「親クジラは15m。子クジラは3m。親クジラは子クジラの何倍か。」
という素材が提示されている。
この小単元は割合につながる単元であり,新指導要領では4年生でも簡単な割合が取り入れられている。
割合は子どもたちにとって一番嫌われる単元と言っても過言ではない。
なぜそうなるのか?
それは,「AとBを比べる」という大前提が疎かにされているからだろう。
「比べる方法の一つ」であるという認識が子どもにないからこそ,表面上の計算方法だけを覚えて解こうとしてしまうのだと思われる。
割合の入り口である4年生で,どのような単元が適しているのかを考え,この「倍の計算」の授業をアレンジして行ってみた。
(ちなみに,3年生では「倍を求めるときはわり算を使う。」というまとめ方で倍の計算を学習している。)
本授業で提示した素材は次の通りである。
Aのクジラ 子ども:5m 大人:15m
Bのクジラ 子ども:2m 大人:12m
より大きくなったのはどちらか?
この素材,
「A」…最大値
「同じ」…大人と子どもの差
「B」…倍
というように,この素材のポイントは「比べ方によって,答えが3つ出る。」ということである。
つまり,根拠を明確に伝えればどれでも正解と言えるわけである。
なぜこのような素材にしたのか。
それは,違う立場の意見の根拠を認め合うことができるからである。
そして,Bであるという主張の根拠を考える中で,「倍」で「比べる」ことが自然にできるからである。
あくまでも「比べる」という前提からスタートし,
しかも,最大値や差といった,今までの当たりまえな比べ方も経由することで
「〇をもとにした△」という割合の比べ方につなげることができる素材となった。
この素材を使ったことで,子どもたちも,何をもとにして何を比べているのかをしっかり考えながらAとBを比べることができた。
やりがいを見つけること
やりたいと思っていた夢を実現すること
は,もちろんすごいことだし,大切にしたいこと。
でも,
その時にしていることに「やりがいを見つけること」ができる力を身につける方が
人生を楽しめると思う。
プロスポーツ選手だって,
プレイヤーとしての時間は限られている。
選手として引退した後にこそ,その人の「生きる力」が試されるわけで,
その時の自分の「やりがい」を見つける力があるかどうかで
人生って大きくかわるよなぁ,とふと思ったわけです。
どんな人だって同じ。
子どもだって大人だって,
その時にやりがいを見つけられる人の方が,
人生をたっぷり楽しめると思うわけです。
そんな子どもを育てたいなぁ。
赤坂真二先生 「最高の学級づくりパーフェクトセミナー」のまとめ(2018.7.8)
赤坂真二先生のお話を一日ずっと聞けるというとてもうれしいセミナー。
ものすごくよい刺激にあふれた一日でした。
そこで,個人的に特に心に残ったことをまとめます。
①授業研究も大切,でも,学級経営の研究って?
各学校で,授業研究って確実に行われていますよね?でも,学級経営を学校としてしっかり研究している学校ってあまりみないものです。(私は今まで一度も見たことがありません。)私の前任校も研究主題に「学級経営」とありながら,その実態は担任まかせ。そこに戦略というものはなかったなと今になって思うわけです。みんなが大切だと思っている。でも,真剣に話し合うことはあまりない。研究授業の内容があまり評価できないときに限って「学級経営は良いですね。」と決まりきったように褒められる…。そうではなく,しっかりと筋をもって話し合うことがまずは必要だなと感じました。具体的に本校では,まず若年層研修の場で行ってみたいと思っています。まだこれからですが,必ずやります。その初めの段階として,学級経営の様子をどうやって可視化するかが大切ですが,とりあえずは赤坂先生が作った20のチェックリスト(「学級を最高のチームにする!365日の集団作り」に載っています。)を使ってやったみたいと思います。
②ゴールイメージとプロセスイメージの大切さ。
学級経営の戦略として,ゴールイメージを作ることがまず大切だなと再認識しました。ちなみに私は昨年度より,担任発表があった日に,クラスの理想像をストーリー仕立てで文章に書き出すことをしています。本当に理想像です。一言で言えば「キラキラ」ですね。めちゃくちゃキラキラした子どもたちの姿を文章に表すことで,何かあるたびにその姿に近づいているかを振り返ることができます。これは私自身,とても効果的だと思っています。つまり,ゴールイメージを明確にもつからこそ,今やっていることがどういう価値をもつのかを大局的に見通すことができるわけです。(汎用的スキルやキー・コンピテンシーに照らし合わせるわけです。)それが,プロセスイメージになります。そして,ゴールも大切ですが,プロセスをしっかり評価していくことの大切さを再認識しました。
③教師のリーダーシップの大切さ。
学級づくりをする第一段階で教師のリーダーシップは欠かせません。では,どうあったらそのリーダーシップは正しく機能しているといえるのか。その一つは「クラスの子どもたちにアンケートをとったとして,『担任の先生は好きですか?』という質問に全員がYESと答えるか」という質問が指針となると思いました。ウッとなる質問ですよね。この質問にYESと答えなさそうな「あの子」にこそ,私自身のアプローチが足りていないのだなと思います。そして,中学校の先生より小学校の先生の方が,コミュニケーション量としては不足をしている傾向にあるというお話もありました。確かに,小学校教員は,毎日のほとんどを同じ子どもたちと過ごすので,勝手に「阿吽の呼吸」ができていると勘違いしやすいものです。特に1学期は教師からの積極的なアプローチが重要であると再認識しました。大人だって,信頼できる上司だったらどんな仕事でも「あの人が言うのだから」と前向きにがんばれるものです。子どもたちにとっての担任もそうあらねばなりませんよね。
まだまだありますが,とりあえず特に心に残った3つです。こことは話がそれますが,赤坂先生の言葉で心にぐっと残っている言葉があります。それは「教師の仕事は泥の中に手を突っ込んでダイヤの原石を見つけだすことだ。」という言葉です。そういう教師であり続けたいものです。
ホワイトボードミーティング
今年も,ホワイトボードミーティングを始めた。
よくわかる学級ファシリテーション?―子どもホワイトボード・ミーティング編― (信頼ベースのクラスをつくる)
- 作者: 岩瀬直樹,ちょんせいこ
- 出版社/メーカー: 解放出版社
- 発売日: 2011/08/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 57人 クリック: 516回
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ほぼ,この本の通りに進めているが,
やっぱりどんどん話し合いが活発になっていく。
なぜこんなに活発になるのか,考えてみた。
この取組のポイントは,ファシリテーターが使う,「質問の技カード」。
出された意見のを深堀する質問が書かれてある。
「なんとなく」出された意見から,ファシリテーターが質問をしていくことで,
意見を出した児童も,自分に根拠を問うことになる。
質問をされながら,メタ認知にもつながるのである。
そして,意見の根拠が目に見えるので,他の児童も納得しやすい。
さらに,ファシリテーターが質問をするときに相手の名前を呼びながら全員にまんべんなく質問をすることも大切にされている。
誰の意見かは関係なく,全員の意見が混ざり合った状態でホワイトボードに表れることも,良さだろう。
そして,大事なポイントは,ホワイトボードミーティングを終えたら,個に戻してまとめとなる考えを書く時間を確保すること。
個→全体→個 を大切にするためだ。
これからもいろいろ試しながら進めたい。